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擬音

●擬音精舎の鐘の声、

ぐわんがらん、ぐわんがらん。

●というわけで、「日本語は擬音語、擬態語が面白い」という副題が付いた本、

山口仲美「犬は『びよ』と鳴いていた」(光文社新書)

を、K女史より借りて読む。

(おそらく高校時代の現国の恩師の刷り込みで)どうも文章中に擬音語、擬態語を使うのは下策だというような意識があって、ブログはどうあれ、仕事で文章を書く際には実際になるべく使わないようにもしているのだが、この本を読むと確かに擬音語、擬態語はなかなか面白く、若干意識を改める。

ただし、例えばセミの「ツクツクボウシ」は昔「クツクツボウシ」と呼ばれており、一時はその両方が通用していたのが、「ツクツクボウシ」が生き残ったのは、

  • 「クツクツ」はうがいする様、つぶやく様、ものが煮える様など他の表現にも使われているので避けられたと推察している一方で、
  • 「つくづく~する」イメージが合っていたという説も上げていて、

なんで前者の意味の重複はダメで後者の重複はいいんだ?という説明がないなど、ちょっと首を傾げる部分もあり。

F1030411 ●鎌倉の大町の谷戸の奥に「3時のおやつ工房」というケーキ屋があって、知る人ぞ知るという感じで、地味に評判が良い。まったく周りに店などない、住宅地の奥のそのまた奥みたいな判りにくい場所にあるのだが、それも道理で、趣味が高じて、庭の一角に小さな離れを建てて開いたお店。

日曜日、たまたま義妹が来て娘とそのケーキ屋の話をしていて、「じゃあ散歩がてら買いに行こうか」などという話になり、娘とチビと3人で、名越の山道を越えて買いに行く。右はその途中で見かけた小さなお稲荷さん。

……が、たどり着いてみたら閉まっていた(調べてから行けよって話だ)。

帰宅後調べてみたら、日曜休業、という以前に、23日土曜日から、来月30日まで1ヶ月以上、「夏季休業」だそうだ。本業でそんな贅沢はできないだろうが、元が趣味で、保存料だの何だの無しの生もの少量生産を売りにしているなら、ものが傷みやすい夏季、きっぱり休んでしまうのは、アリっちゃアリだろう。

涼しくなったらまた買いに行こう。

F1030409 ●どう考えても鎌倉にはあり得ない風景の看板(→)。

●山から大町に降りたあたりで、大きなカラスアゲハを見る。構造色が青に緑に光って美しい。山の斜面から道にしみ出た水を飲みに来ていて、止まったところを写真に収めたかったのだが、チビ助がはしゃいで追うので、とうとう撮れなかった。

そのしばらく後で、今度は(先日とは違って)白黒の黒部分がだいぶ多く、くっきり後翅の赤紋も目立つ夏型のアカボシゴマダラを見る。これは例によって、おとなしくどこかに止まって休んでくれるということがあまりないので撮れなかった。こんなんばっかし。

●ケーキ屋が閉まっていて残念な思いをした代わり、鎌倉駅前に出てミスドでおやつ。某金髪吸血鬼に敬意を表しつつ食す。

●ハラT青木氏が週末のワンフェスのために東国に流れて来ており、月曜昼、待ち合わせて昼食を一緒に食う。青木氏のリクエストにより、初めて麹町のアジャンタに行く。アジャンタは、新宿中村屋や銀座のナイルレストランと同様、日本における本格インド料理の老舗。

F1030427 2種類のカレーを選べるランチで、マトンカレー、チキンカレーを食す。丸のままのクローブが入っていたりして、なかなか贅沢な感じ。

右は店先の像。ずいぶんくつろいだガネーシャだな、と思ったのだが、改めて見てみると牙が両方あるようなので、ガネーシャと思わせておいて、実はインド旅行中のババールというようなオチなのかも。

●四谷まで歩いてお茶。その後秋葉原。

せっかく四谷近辺にいるのだから仙波堂でも覗きたいところ、青木氏曰く「月曜は定休」だそうな。和歌山在住者に都内の模型屋の定休日を教わるヤツ……。

●余談。白黒テレビ時代、画面の前に青いカバーというかフィルターというか、そんなものを掛けて見ていた――というのは全国的にポピュラーなことなのかと思っていたが、青木氏曰く、そんなものは見たことがない、そうだ。

そういえば、青木氏に「はらへったー、メシくわせー」と歌っていたかどうか聞くのを忘れた。

●四ッ谷駅で、現在国立博物館で開催されている「空海と密教美術展」の大きな広告を眺め、

「この夏、マンダラのパワーを浴びる。」

というキャッチコピーはかろうじて受け流すとしても、併せて書かれた

「国宝 重要文化財 98.9%」

には青木氏も私も耐え切れずツッコミを入れる。いったい何の成分表示だよ!

こうなるとむしろ残り1.1%が気になるのが人情であり、もちろんそれは昭和になってからの模刻であったりするのかもしれないが、それよりも、

「仏像を貸し出した寺の住職の個人的コレクションであるところのねんどろいどぷち

だったりすると面白い、などと話す。

●ブロンコのII号戦車D型とかICMのヘンシェルのトラックとかVULCANのヴィッカース軽戦車とか、とにかく次々に出る欲しい新製品を指を咥えて見ている今日この頃だが、しかし! 先週、これだけは外せぬBT-42をとりあえず買う。

ぬう。かろうじて時流に……。

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かば◎の迂闊な日々」カテゴリの記事

コメント

こんばんは!

お話の中に「VULCANのヴィッカース軽戦車」の話題が!
実はコレ、最近Webで見つけましたが、
インジェクションで2千円台という格安さ!
でまたアイテムの渋さが、出戻りミリタリー小僧の私にも
グッサリと刺さりました。

VULCANて新興メーカーなんですか?
かば◎氏のキット評をぜひ伺いたいものですっ!

って…ちょっとコーフンしてしまいました(苦笑)。
どうも失礼致しました。

投稿: (む) | 2011年7月26日 (火) 02時22分

>(む)さん

>>インジェクションで2千円台という格安さ!

ええっ。それは安いなあ。お得意のオークションですか?
普通に通販なら私も頼んじゃいますよソレ。

ちなみにVULCANは新手のメーカーで、これまで英2ポンド砲、ドイツのツュンダップ・オートバイと、割と細かいものを出していて、ヴィッカースMk.VIBは初の戦車キットです。もっとも、Mk.VIBもものすごく小さな車両ですが。

私はこれまでにツュンダップK800を買って持っています。組んではいないのであくまで箱を開けた印象でしかありませんが、型押し済みのスポークのエッチング、繊細なインジェクションパーツなど、なかなか感動的な出来です。

Vickers Mk.VIBは、すでに買って組んでいる人の評によれば、部品の合いもよく(少なくとも車体は)さくさく組みあがるそうです。ただし、金属のスプリングをかますようになっているサスペンションは複雑でだいぶ難渋するとか。

履帯は部分連結式で若干モールドが甘い部分があるものの、不満ならモデルカステンのユニバーサル・キャリア用(非稼動式)が使えます。しかしあれは以前、ベルギーの軽戦車を作るときに使いましたが、1リンクが非常に小さいので結構苦労します。

投稿: かば◎ | 2011年7月26日 (火) 15時55分

かば◎様

早速キットのご紹介ありがとうございます。
私が見たのはこちらの通販サイトでした
http://www.hobbyshop-sunny.co.jp/models/index.php?main_page=product_info&cPath=10&products_id=54280

定価3465円が2割引で2772円とのこと。
まぁ確かに2千円台ではありますね?
完成品画像見る限り、なかなか良さそうです。
サイフに余裕あったら欲しいです~。

今後、マチルダのMk.Iとか出ないでしょうかねぇ?
いずれにしても楽しみなメーカーだと思います。

もろもろご回答、どうもありがとうございました!

投稿: | 2011年7月26日 (火) 21時40分

>(む)さん

お、下北のサニーじゃないですか。実は先述のVulcanのツュンダップK800オートバイは、サニーで買ったんですよ。

なるほど、あそこは新製品の割引があったんだっけ。

投稿: かば◎ | 2011年7月26日 (火) 23時01分

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