源氏山
●土曜日。鎌倉も目ぼしい神社仏閣史跡はそれなりに見て回って、散歩に出る時にもなかなか新しい行き先を思い付かないのだが、瓜ヶ谷(うりがやつ)というところの「やぐら」が何やら趣があるらしいとのことで、午後になって出掛ける。
「やぐら」とは、鎌倉・逗子近辺の山腹に掘られた四角い横穴で、鎌倉・室町期の墳墓である由。wikipediaにも記載があるし、このような解説ページも親切で判りやすい。我が家のすぐ近所でも、名越の切通し横を少し登れば100余りのやぐらが密集している場所がある。要するに、鎌倉・逗子の山は穴だらけである。
今日の目的地である瓜ヶ谷やぐら群は判りづらいところにあるとも聞いていたので、行く前に訪問記を書いている人のサイトに加えて、Google Map、さらにはストリートビューで脇道に入るあたりの風景まで確認して行く。
北鎌倉まで電車で行き、いきなり最初から、行ったことのない道をゆるゆると上る。まともな道路をしばらく上った後に脇に折れ、棚田をぐるりと回って山の斜面に目指すやぐらを見付ける。途中何の案内もないので、確かにこれは事前に場所をしっかり調べておかないと行きづらい。
瓜ヶ谷やぐら群というのは5穴あるのだが、最も手前の1号穴が最も広く、中には中央に石仏が置かれ、奥にも壁面に掘られた石仏がある。2~4号穴は大小はあるが、中に石塔が立っている。5号穴は単に崖面の浅い窪み。これが本当に5号穴なのか?
やぐら前から山の斜面をよっこらせと登ると、北鎌倉の浄智寺から源氏山へのハイキングコースの山道に出る。ちょうどハイキングコースの道標のところに出るのだが、そこにも瓜ヶ谷やぐら群の案内は書かれていないので、ハイキングコース側から瓜ヶ谷やぐら群を見に寄るのは、やはり前もって道が判っていない限りは無理だ。
●源氏山、葛原岡神社に寄る。右は神社境内の梅。花がちらほら付いている状態だったのでまだ咲き始めなのかと思ったが、もしかしたらもう散った後なのか?
源氏山からは、化粧坂を降りるとか銭洗弁天方面に降りるとかいろいろあるが、源氏山-大仏ハイキングコースを辿ることにする。
鎌倉の“旧市街”を囲む尾根筋は多くがハイキングコースになっているが、北鎌倉-源氏山-大仏は、古都鎌倉の西の辺にあたる。鎌倉を囲む尾根筋のハイキングコースは、雑木林のなか起伏もあって山道の雰囲気たっぷりである一方で、内側からも外側からも人の住処が迫っているので、電車(横須賀線)の音は聞こえるし、場所によっては、すぐ足元からさおだけ売りが聞こえてくることも。しっかりハイキングコースなのに、地元民にとってはただの裏山だったりする。
途中で佐助稲荷に降りるか、大仏坂まで歩き通すか考えつつ歩く。そういえばついこの間も、同じハイキングコースを、逆に大仏側から歩いて、途中の脇道で浅間神社に降りたんだった。それ以外にも、結構ハイキングコース途中にはどこに出るのか判らない脇道があり、それがどこに通じているのか確かめてみたい誘惑にも駆られる。別にお稲荷さんや大仏っつぁんに必ず会いに行かないといけない用事や義理があるわけでもないし。
などと思いつつ、結局、最後の最後、大仏坂に下りる直前になって道案内もない枝道に折れてみたのだが、すぐに新興住宅地の公園脇に出てしまった。まあ、こんなもんだ。もちろん、ナルニア国に出るようなことを期待していたわけでもない。
結局、山の外側を大きく迂回して、つい先程歩いたハイキングコースを下の道路のトンネルで横断し、鎌倉市役所前から鎌倉駅に到着。google mapで測ったら6km弱だった。
●ちなみに、源氏山-大仏ハイキングコースには、「なんでこんな山道に?」と思うのだが、中途に喫茶店の案内があり、確かにその枝道の先にそれらしき建物が見える。
今回、山を降りた後で、たまたまその喫茶店の下も通ることになったのだが、実は“下界”にも入口があって、階段を登って喫茶店に行けるようになっているのだった。さらに裏手には、荷物搬入用と思われるプライベート小型ケーブルカーが。かっけぇ! うちにもこんなのが欲しい!
●日曜日。地図関係の急な仕事で六本木ミッドタウン。
●西尾維新「傾物語(カブキモノガタリ)」を買う。まだ読みかけ。今のところ金髪幼女との掛け合いメイン。相変わらずのおバカぶりが楽しい。
●FSSリブート1巻をつい買う。ブー(←ブーイング)。
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