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wz.34装甲車メモ(2)

ポーランド、wz.34装甲車の考証メモの続き。

書き忘れていたが、写真資料は

ttp://odkrywca.pl/pokaz_watek.php?id=89662

ttp://odkrywca.pl/nowe-zdjecia-wz-34,272886.html

このあたりを参考に。

(2014/8/12追記。上記リンクに、セキュリティソフトからのウイルス/ワームのアラートが出たので、リンク埋め込みは切っておきます)

P1020130bCERTI/Mirageのキットのあれやこれや

箱はセルティ時代よりはるかに格好よくなったが、基本、ミラージュ・ホビーになっても中身は同じ。

ただし、タイヤは、ほんの申し訳程度にパターンのあるゴムタイヤから、キザの多い軟質樹脂のものに変わっている。これはセルティ版がなくなってしばらく後に出たAGA版の時代にすでに変わっていたらしい。ENCORE版がどうだったかは不明(そもそもAGAとENCOREとどっちが先かも覚えていない)。もっとも、新しいタイヤのパターンもさほど褒めたものではない。

ほか、ドイツ軍仕様用に、ミラージュのルノーUE(たぶん)に付属していたMG34の小さな枝が一つ追加。だいぶお粗末。

ミラージュ版で特筆すべきはデカールが綺麗かつ豪華(こんな小さなキットにしては大判)なこと。ただし、黒地の車輌ナンバー2種(W05-262、W05-278)は初期型装甲車体のものであるうえにだいぶ小さく、extraとして入っているクラブ、電光矢印のマークも初期型装甲車体のものなので、どれもそのままは使えない(もちろん後2者は、後期型車体でもこれを書いたのがあったんだよ!と言い張れなくはない)。

ドイツ軍の白十字も初期型装甲車体の写真を元にしているようだが、これは後期型車体でも鹵獲使用したものには同じように描かれていただろうから特に問題なし。ただし、そもそもwz.34装甲車は何のマークも車輌番号も書かれていない場合の方が多い。

もう一つ、おそらくミラージュの新箱のポーランド軍AFV全種に入っているらしい、信号旗が印刷されている小さな紙切れが1枚。実際に綺麗にそれらしく使えるかどうかは別として、「模型慕情」さんも書いていたが、表裏で印刷にまったくズレがないのがすごい。ちなみにドイツ軍に撃破・鹵獲された車輌でも砲塔にこの信号旗を付けているものが結構あるので、実際に戦闘中に掲げて走ったりするものであるらしい。

P1020129bところで、キットを「Wrzesień 1939 POJAZDY WOJSKA POLSKIEGO Barwa i broń」(WKŁ)の図と重ねると、どうも全体的に一回り小さい。もちろんこの本の図自体、写真のように図面というよりイラスト程度のものだが、一応、全高、全長ともほぼ(あくまでも、ほぼ)1:35になっているようだ。

対して、キットは1:37くらい。もっともこれを修正しようとするとスクラッチになってしまうので、全体の大きさには目をつぶり、各部のバランスや細部ディテールにちょっと手を入れるというのが平和的な道。

初期型装甲車体と後期型装甲車体

前回の追記。その後写真を見ていて気付いたのだが、エンジンルーム部分も、側面のルーバー部と点検ハッチが、初期型装甲と後期型装甲では位置が違う。初期型装甲では、後期型に比べ、(前後方向で)中央寄りにある。後期型装甲ではもっと前寄りで、ルーバーは前側の蝶番の直後くらいから始まる。キットは後期型としても少し前に寄り過ぎ。

キットから初期型車体へ、あるいはもっと遡ってwz.28装甲車に改造したいなどという物好きな方はあまりいないと思うが(済みません、ちょっと考えてました)、ここまで違うとスクラッチのほうが早道かもしれない。

なお、前回ボンネット鼻先の部分に固定部があるバリエーションは初期型だけかもしれないと書いたが、やはり初期型のみの別だったようで、Derela氏の解説の初期型装甲車体の項に、ちゃんと“It seems, that there existed two types of the hood front.”と書かれていた。見落としてました。

ポーランドAFVの大家、故ヤヌシュ・マグヌスキ氏の本の中には、新型装甲車体の車輌は16輌しかない、と書かれているらしいが、Derela氏は「でも写真を見ると、もっとありふれてるっぽいよねえ?」とツッコミを入れている。

エンジンルーム前面

Fromt 鼻先の形状は、どうも違う形のものもありそうなのだが、まあ、標準ではこんな感じだったのではないかという暫定案が右の絵。扉は省略してある(いや、扉自体のディテールもちゃんと見るべきなんだけれども)。

前方向にゆるく山形に盛り上がっていて、どうも上の部分は素通しで穴が開いている感じ。前面の装甲扉を閉めてもラジエーターは多少の外気には当たらないといけないから、隙間はあって当たり前、なのかもしれない。右が標準で、左の中仕切りがあるのは、おそらく初期型装甲車体の一部。中仕切りの途中に切り欠きがあるのは、扉のロック機構か何かと干渉するからのようだが、この切り欠きがない車体もある。

この下に付く装甲スカート部分は、この絵に描いた三角部分よりも前に付いているように見える写真と、後ろに付いているように見える写真があって悩ましい。なお、新型装甲車体の一部車輌は車体前端にバンパーを付けている。

Fender01フェンダー

初期型車体と後期型車体の前部フェンダーを前から見ると、ステイはこんな感じで違う(上が初期型。付け根の長さなどいい加減)。

前回も書いたように、後期型の場合は外側上部に斜めに補助ステイが付く場合がある。

Fender03 前部フェンダーの後ろ側のステイは、初期型車体の場合、妙に凝っていて、基部が点検ハッチを前側に回り込むように取り付けられている。

後期型車体の場合は、前述のように点検ハッチの位置自体がもっと前にあるから、おそらく、前側ステイと同じような感じで特に凝ったところなく付いているのではないかと思う(要するに確認できていません)。

Box工具箱

車体左側に付く工具箱は、上と外と両方に開くようになっている。外の面は、装甲板に平行ではなく車体中心線に平行。右の絵では鍵用のフラップの根元が、フタの上面にまで回りこんでいるが、これは写真では未確認で、単なる想像。

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