ウソカラデタマコト
●「火星――ウソカラデタマコト」展のチラシと招待券(といっても入場無料で、券は何やら記念品をくれるというもの)を夏前に貰っていたのだが、行きそびれているうちに終了間際。一日前の金曜日、本郷・東大キャンパスの隅っこにある東京大学総合研究博物館に滑り込みで見に行く。
行ってみると、いくつかの催しが並行していて、入口からしばらくは「キュラトリアル・グラフィティ――学術標本の表現」で、縄文期を中心に人骨テンコ盛り。大腿骨や上腕骨の現代人との比較が興味深い。
一階の一番奥が「火星――ウソカラデタマコト」展で、ほか、アウストラロピテクス以前の猿人アルディピテクス・ラミダスの骨格展示、2階で「昆虫標本の世界」展など。
そもそも東京大学総合研究博物館なる施設があること自体、今回の催しで初めて知ったのだが、地味に面白い展示をやっている様子。要チェック。
●「火星――ウソカラデタマコト」展は副題からどんな変化球な展示かと思っていたら、至極まともな内容だった。日本のMELOS計画を中心に、火星探査の現状と技術、探査ミッションの方向性の考察・提案などなど。副題は、運河の存在とか火星人の存在とか、そんな夢物語(ウソ)があってこそ、火星探査は進んできた、というような意味合い。
有人探査に備えて宇宙における食糧生産の研究の展示もあったのだが、水稲栽培にドジョウの飼育を兼ねさせるほか、カイコを育ててサナギを食う等々。ドジョウ料理のお薦めは内蔵ごとすり潰して作る韓国風ドジョウ汁だそうで、カイコのサナギともども、現地生産による宇宙食は韓国人向けかも。もっとも韓国風ドジョウ汁はちょっと美味そうだ。
スペースはさほど大きくなかったが中身の濃い展示で、大手町のJAXA iもこの程度のことが出来れば仕分け対象にならないものを。
ちなみに記念品は火星表面の風景写真の絵葉書。10種類、1枚ずつ貰ってきた。
●土曜日。まさに台風接近とかぶってしまった中で、父の繰上げ四十九日法要および納骨。思い返せば告別式の日も雨で、親父雨男説浮上。今頃?
近しい人ばかり、とはいっても20人余り集まって、昼、ちょうど雨がひどい中で納骨。午後は実家で飲み食い。
●Azur FRROMから、IK-3に引き続き、イカルスIK-2の1:72キット発売。新キット購入はなるべく控えているこの頃だが、これは迷わず購入。
実機はユーゴスラビア国産のガル翼・固定脚、液冷(イスパノ)の戦闘機で、たった12機しか作られなかったが、1941年のドイツの侵攻時、その迎撃戦に投入されている。酣燈社「第二次大戦・世界の戦闘機隊」 によれば、この機体で5日間に17回出撃し、ドイツ機4機を落としたパイロットがいるということなのだが、ほんまかいな。
これまでIK-2のキットはマーリンの簡易インジェクションがあったが、これは見た途端にぐるぐる巻きにして押入れか戸棚の奥に仕舞いこみ、なかったことにしたくなるような出来の代物だった。ほか、つい数年前にCzeck Master Resinから出たようだが、これは未見。ただ、出自から考えると、今回のキットと設計は一緒かも。
さて、とにかくインジェクションとしては初のマトモなキットということになるが、肝心の出来はといえば、チェコ製簡易スタンダード、MPM系スタンダード、Arurスタンダードというところ。以上。
……で終わっちゃってもいい感じはするが、付け加えると、プラパーツはごろんと一発抜きの主翼が独立していて、その他で一枝。一発抜きの主翼に変形やヒケがあると悲しいが、一応、私の入手したものではそんなことはなく、一安心。キャノピーはインジェクションとバキュームの2種付きだが、バキュームのほうは輪郭も枠も曖昧で使いづらそう。ほか、小さいエッチング1枚とデカールシート。
胴体表面のモールドはなかなか繊細で好感が持てる。ラダーは別部品だが、そのまま付けると、前縁のラインが垂直安定板と不整合になる。ここは実際にはなだらかにつながっているのではないだろうか(とはいえ、きちんと横方向からの写真がない)。ただ、この間出たIK-3では垂直尾翼全体がいまいちな形状だったのに比べればマシ?
コクピット内は床板と椅子、操縦桿と計器盤。内壁にシンプルなリブモールド。シートベルトはエッチングがあるが、フットペダルはないなど、全体的にあっさり。何かしらそれらしく付け加えたい気はするが資料不足がネック。
デカールは、私が手に入れた「ユーゴスラビア空軍」版では、初期の銀色と、開戦直前に切り替わった迷彩塗装に対応。デカール違いでクロアチア空軍版も発売されている。
●マンガ界のサグラダ・ファミリアと化しつつある「ガラスの仮面」の46巻が出たので購入。この前の巻だったかで、亜弓さんが携帯電話をかけていたのには驚いた。ポーの一族か、この人たちは。
●「猫物語[白]」購入。
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