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ポルスキ・フィアット508

●先日も書いたように、週末模型親父さんのところのトラック祭に、枯れ木も山の云々でエントリーしており、そのネタのポルスキ・フィアット508IIIピックアップ・タイプを製作中。

●実車はイタリアのフィアット508バリッラのポーランドライセンス生産型で、オープンのコマンドカー型やヴァン型の無線車、ピックアップ型など各種が軍用にも使われている。

キットは自国ポーランドのS MODEL製で、以前作った同社製URSUS A型トラックと同じバキュームフォームキット。小物はレジンパーツが付属している。ただし、現在S MODELから出ているポルスキ・フィアット508シリーズ各キットは、先日も書いたように全レジンキットに代替されているらしく、というわけで、以下は製作記としてもキットレビューとしても役に立たないことをまずお断りしておきたい。

20100317_01 バキュームフォームキットは、右のようにプラバンに埋まった形でパーツが成型してあり(写真はイメージです)、特に飛行機キットではいろいろな種類が出ていたが、今はガレージキットの主流はレジンになったのでだいぶ少なくなった。陸モノでは20年以上前のAFVモデル冬の時代にドイツのシュミット製のバキュームがずいぶん出たが、ひどくお粗末な出来だった。

とはいえ、主翼や胴体など、広い部分でプラバンの厚みを丁寧にそぎ落として貼り合わせる部分が多い飛行機に比べれば陸モノはましで、キットの出来さえよければ、曲面部が多く肉薄で華奢なソフトスキンには比較的向いている方式ではないかと思う。

●と書いたものの、このS MODEL製ポルスキ・フィアットのバキューム版は、同社キットとして最初期のもので、レジンの小物パーツが付いている分、かつてのシュミットあたりより大分ましではあるものの、難物キットであるのは間違いない(それに比べると、URSUSトラックははるかに優れたキットだった)。

20100314_03 まずは切り抜いてある程度仮組みしてみた車体前部。車体床部は、同社製ポルスキ・フィアット508シリーズ共通のもので、ピックアップ・トラック型の場合は、後半を切り落として荷台と繋ぐよう指示されているが、切り離し個所は曖昧。

ラジエーターグリルは一応レジンパーツが入っている。ボンネットのルーバーはヨレヨレ。それ以前に、フェンダーと一体の床パーツとの整合があまりよくなく、なお調整が必要。もっと問題なのは、一体のフェンダーが左右で微妙に長さが違う……。いっそ片方ねじ曲げてダメージ表現で誤魔化すか?

シートの高さもパーツ状態ではよく判らず、そもそもキットのように左右一体でいいのかどうかもよく判らない。一応、コマンドカータイプの実車写真から、前部シートはほとんど体育座りのような格好になるほど低いようだということは判明。

20100318_02 ●シャーシはブリキのおもちゃの車ほどのプリミティブな出来だが、ひっくり返さない限り判らないので、キットパーツを使用することにした。

これにレジンのサス周りなどを付けていくが、取付個所はやはり曖昧。リアアクスルは、組立説明図ではスプリングの下に取り付けるよう指示されているが、それでは「人が乗っていない2CVか!?」くらい尻上がりな格好になってしまうはず。添付の図面ではスプリング下辺は車軸より下にあり、そこで車軸はスプリングの上を通した。復元中の508実車写真を見ると、もう一組リーフスプリングがあり、2本のスプリングの間を車軸が通っている(全てのタイプがそうだったのかどうかは判らないが)。

なお、キットはでは車内側の床面にはドライブシャフト用の凸があるのに、シャーシ底面はフラット。当然、そのままではドライブシャフトが付かないので、中央を切り欠いた。

エンジン部分はフレーム内側を一部くりぬいた。写真でわずかに見える、エンジン上部らしきものとラジエータらしきものは、横から見たときにタイヤ越しに向こう側が筒抜けに見えてしまわないようにゴマカシで付けた物。

フロントアクスルはパーツ整形時に、片方の屈曲部で折ってしまった。基本的に車輪を支えるのはこのパーツだけなのでガックリしたが、下辺を真鍮板で補強して継ぎ直した(写真で向こう側に少し見える)。

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