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はんがりあんヴェローチェ(2)

●意味もなく、

さもほどなや・うすたのふかーーーーーーっ!

と叫んでみたり。

JSU-152の製作は何だかこちょこちょしたところにはまり込んでいるが、そうこうするうち、年明け早々締切の仕事がすでに煮詰まり状態。いかんねどうもね。

にしても、先の言葉はJSUのSU(キリル文字でС У)、ロシア語でСамоходная Установкаと綴る(らしい)のだが、ひらがなで書くと妙に古典文学っぽい。

さても中将、さもほどなやとおほせらるれば、いみじううすたのふか。みたいな。

ついでに言うと、ロシアの資料本、フロントバヤ・イリュストルツィヤ(フロントライン・イラストレーションズ)も、いつも「とりかへばや物語」の題名を連想する。

●というわけで、家でだらだら仕事をしているよりも、行き帰りに掛かる時間を差し引いても効率が上がるかもしれないと、神保町の事務所に出掛けるつもりでいたのだが、I君に電話すると、全員出払っている由。「んじゃ、明日にするわ」と言って、結局家でだらだら。いかんねどうもね。

●JSU-152の152mm砲のマズルブレーキの留めネジのディテールを知りたいと思い、改めてJSU-152、ISU-152、ML-20(搭載砲の名)などで画像を検索していて、ロシアの模型関係のサイトで大量の実車・実機の資料画像が蓄積してあるところに行き着く。DiSH MODELSという名前だが、今はもう表紙しか残っていないAchtung-Dish !!!と関係あるのだろうか。

結局、留めネジのクローズアップは見付からなかったのだが、漁っているうち、例のクビンカのハンガリー仕様・指揮車型のカルロ・ヴェローチェ(35Mアンサルド)の膨大な量のクローズアップがあった。うひゃあ……。

問題のキューポラ、防盾もさまざまな角度で押さえてあって、“A Magyar Királyi Honvédség Fegyverzete”の図では何もないことになっているキューポラ後面にも、ちゃんと視察口があることなども判った。

キューポラの右前脇にある突起は、数少ない戦前・戦中の指揮車型の写真には見当たらないが、他のイタリア製AFVに同様のものが付いている例があるので、この車輌にはもともとあったものなのだろう。最初はシグナル塔かと思ったのだが、前からの写真でも後ろからの写真でも穴などは見当たらない。何だろう……。

車体側面の視察口は、このクビンカの車輌ではシャッター付きの単純な形状のものだが、ハンガリー仕様の35Mの場合、ここは視察ブロックが装着されているものと、この状態のものと両方ある。

●同じサイトにあった、SU-122-54(T-54ベースの自走砲)。かかか、かっこえぇ……。

形状も低くてスマートだが、ステレオレンジファインダー付きのキューポラがまた……。

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コメント

そういえば,エデュアルド(エッチングパーツメーカー)って河内弁っぽくないですか.
「おんどりゃ,がたがたぬかしとったら,えでゅあるど!」みたいな.

もう一個,ボルケーノ(映画タイトル)って広島弁っぽくないですか(←すでに模型関係ない).
「おじきぃ,わしゃぁぼるけぇの!」みたいな.

投稿: 青木伸也 | 2010年1月 6日 (水) 19時07分

凄いウオークアラウンドを発掘されましたね!
でもうちのパソコンだとでっかい画面リンクまで行けません・・・

投稿: みやまえ | 2010年1月 6日 (水) 23時21分

>青木氏

「がたがた抜かしとったらえでゅあるど!」と凄まれて、しかもフトコロからエデュアルドの大判エッチングを取り出されてその場で組み立て始めて「どやぁ!」とか言われたらとっても嫌です。っていうか怖いです。

>みやまえさん

ええと。実は、昨日はちゃんと開いたんですが、今日になったら、事務所のPCでも我が家のPCでも大判画像が開きませんでした。こっちの問題ではなくて、向こうのサーバーの問題なんじゃないでしょうか。

私もまだまだ見たい(落としたい)ものがあるので、日を改めてトライします。

投稿: かば◎ | 2010年1月 7日 (木) 01時21分

何気に35Mアンサルドで検索したら、自分の作例に混じって
ここがヒットしましたよ。11年も前とは・・・
まぁ、既に塗装段階に入っていて
今更実車写真を気にしないほうがいいんですけど。

https://www.dishmodels.ru/preview/wlk/01/01197/w01197_4192295.jpg
ところで↑の金具って何でしょう?
これでエンジン点検ハッチをホールドするんでしょうか。

投稿: めがーぬ | 2021年1月 9日 (土) 22時05分

>めがーぬさん

今年もどうかよろしくお願い申し上げます。

この金具なんですが、直前の点検ハッチは左右に(というか中央に)開くし、戦闘室ハッチもどうやらここまでは届かないので、ハッチの留め具ではない気がします。

では何に使うのか、というのが問題なんですが、私もよくわかりません(左右に開いている穴はベルトを通すもののような気もするので、何かを搭載する際の受け具のような気もしますが)。

いろいろ写真をひっくり返すと、イタリア軍の車輛でもこれが付いているものがあり(付いていないものもある)ので、ハンガリー軍独自装備ではなさそうです。

でも、実際に何かを積んでいる写真が見当たらないんですよね……。

投稿: かば◎ | 2021年1月10日 (日) 21時26分

今年も宜しくお願いします。

回答ありがとうございます。
エンジンの点検ハッチが間近にあるので
金具の穴に何か曲がった棒状のものを差し込んで支えるのかも!
とか考えたのですが
ヒンジ近くで支えるってのも力学的に不自然ですね。
(エンジンルームから棒が出て、点検ハッチを支える作例はあった)

投稿: めがーぬ | 2021年1月11日 (月) 23時15分

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