薄幸のJSU-152(3)
●長年モデラーをしているが、ここ数日ほど大量に伸ばしランナーを作ったことはないような気がする(穴埋め用)。しかし、最終的には「ああ、そういえば手すりが違うね」くらいしか外形上の目立った差異が無いというのがショボい。
●というわけで、そのまま作れば世話のない折角の新キットを、深くリサーチもせず珍しい初期生産型仕様に変えることにしたがゆえに、泥縄的あっちをつつき、こっちをつつき。短期集中連載化の感あるタミヤJSU-152の「フィンランド軍・薄幸のJSU化」の続き。
●恐らく今回の工作で最も手間のかかる初期型上部転輪は、昨日までに2つ作り、現在3つ目を工作中。1日1個、3日で3個、3個作って2個壊……したりはしない。1週間で1両分出来て、ちゃんと安息日には休める計算で、仮に戒律の厳しいモデラーだったとしても安心だ。
●戦闘室後面板下部にある、6ヶ所がボルト止めされた板の、2ヶ所の三角の切り欠きを一度は埋めたが、パロラの車輌では幅自体も短く、結局削り取って作り直すことになりそう。
組立前なら簡単な作業だが、先述のように組んで車体前後を繋いだ後なのでえらく面倒。やれやれ。
初期型がこうであったと戦時中の写真では確認できないが、そもそもこんな部分をわざわざ作り直す必然性もないし、そもそもボルト位置が違う。標準型と同じ仕様であったら、左右に余分なボルト穴が露出しているはずだが、そんなものは確認できないので、当時からこの状態であったと判断できる。
なお、標準型の三角の切り欠きは、ハッチのヒンジに対応しているのは位置的に明らかなのだが、開閉に従って当たるような部分でもない。おそらく、この板自体はエンジンルーム上面板にくっついているフランジで、エンジン交換時など、上面板を取り外して吊上げた際、このフランジがヒンジ下部に当たるのを防ぐために切り欠きを設けることになったのではないかと思われる。
切り欠きがなくても後ろ上がりに斜めに吊り下げれば抜けるには抜けるが、わざわざそんな調整をするのも面倒だし、この切り欠きがあれば平行に上げても、後部のグリルの山形をクリアする高さまで上げられそうだ。
●と、フランジの長さを写真で検証していてもう一つ。
ハッチのヒンジの位置が標準型と初期型(パロラ)で違ーーーーーーーうっ!
それにしてもハッチの軸受けがハッチそのものの角に食い込んでるっていう作りの悪さは何なんだ?(初期型)
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コメント
ハッチのヒンジの絶対的な位置は同じで,むしろハッチ自体の位置が違うようにも見えてきましたが……
投稿: 青木伸也 | 2009年12月22日 (火) 06時59分