Vanatorul de care再び。(3)
昨日の散歩の折、息子から「煩悩が108なのは4×9+8×9(しくはっく)だから」という豆知識を教えてもらい、そういえばどこかでそんなことを読んだ覚えがあるような、と思ったのだが、考えてみれば「しくはっく」は「四苦八苦」であって「四九八九」じゃないよな、と今になって思い至る。まあ、坊さんの言いそうなダジャレではある。というわけで締切に四苦八苦。
ルノーR35はもう片側の履帯を繋いでおらず、上部前面のヒケも未修正だが、そこでいつまでもブーたれていてもしょうがないので防盾のディテール工作。片側に照準口、片側に同軸機銃口と思しき孔を開ける。枠線はこの後でリベットをつけるつもりだからで、私の解釈では四隅と、向かって右にだけ真ん中やや下にもう1箇所。
Vanatorul de care R-35は先日も書いたようにほとんどディテール詳細の判らないヤツで、実戦仕様と確定できる写真は、長らく“THE EASTERN FRONT”p91にある1枚しかなかった。それが、最近、チェコの「昔の写真および昔のモノの写真発掘サイト」(とでも言えばいいのか?)で、同一車輌のような、違うような、けれどもとにかく逆方向からの写真が登場。さらに、なんとスロバキアの田舎の物置に、赤錆びた砲塔の実物が転がっているのが判明したのである。
とはいえ、新しく出てきた写真も防盾ディテールがはっきり判るほどのクローズアップではなく、実物の砲塔も、なんとも惜しいことに防盾自体は失われている。ただ、防盾の土台の部分はあって、それで照準口と、機銃口と思しき孔の位置の見当は付いた。
従来、Vanatorul de care R-35は、砲塔の小ささもあって副武装なんて無いと考えられており、照準口以外に孔があること自体が新事実。“THE EASTERN FRONT”でもこの位置は少し黒いが、孔だか突起だかゴミだが判らないレベルである。しかしこの孔はBT/T-26の機銃口とほぼ同じ位置で、しかも砲塔の容積と位置から言って、ここに観察装置やピストルポートはまず無理。砲架にくっついている機銃なら何とか、という具合で、やはり同軸機銃口と考えるのが一番可能性が高い。ただし“THE EASTERN FRONT”の写真を見ても、防盾から何か飛び出しているようには見えないので、開けてはみたものの窮屈で未装備、ということもあるかもしれない(もちろん、乗員が外して持っていったのかもしれないが)。
防盾を土台に固定するのに必要であろうリベット(かボルト)は、現存砲塔の土台部の画像をじーーっと見つめて、ピンだかボルトだかが折れたように見える個所から推定。駐退器カバー部は、現存砲塔の土台部の写真が出てくる前に作っていたもので、どうもこんな形じゃないような気もしてきたのだが、さりとて、ではどんな形?というイメージも浮かばないのでそのままにしている。
というわけで、長々と書いたものの、要するにこのディテールは心眼で読み取って作っているので、誰も信用しないように(笑)。
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